現場の声に応えスマートデバイスでのシステム化を図りたい…
アプリケーション開発の知識に乏しくとも、導入を可能にした開発プラットフォームとは
産業機器メーカー B社 情報システム部
背景
製造現場で多くの部品を扱う産業ロボットメーカーB社。従来、紙による指示やチェックを行ってきたが、データ化に時間がかかり、正確性にも不安があった。課題解決のためにも現状を把握する必要があることから、現場のシステム化(見える化)を検討することになった。
課題
現場に合わせたシステム化を目指すも、慣れないアプリケーション開発は苦戦の連続で…
現場のシステム化にあたり、B社では当初、ハンディターミナルの導入を検討していました。しかし、運用にあたって、いくつかの課題がありました。情報システム部のS氏は言います。
「荷物を運ぶ作業中は手がふさがって、端末を操作することができない、という声が現場から上がっていました。また、高所での作業が多いため、高価な端末を落として破損させてしまわないかという不安を口にする作業員も多かったですね」
そこでS氏は、ハンディターミナルではなく、スマートデバイスとウエアラブル端末でバーコードを読み取る案で検討を始めました。しかし、社内にはスマートデバイス(Android、iOS)用のアプリケーション開発ができる人材がいなかったため、開発作業は手探りになることが考えられました。
「アウトソーシングすることも考えましたが、それでは、現場からの要望に速やかに対応できない可能性がありました。一方で、スマートデバイスを利用する場合、OSバージョンアップのたびにシステムの改修を繰り返す必要があり、構築・運用コストが大きく膨らむことも悩みの種でした」(S氏)
さまざまな課題はあったものの、現場からの意見に柔軟に対応できることを最優先事項として、システムの内製化を前提に議論は進みました。慣れない開発作業に苦戦しながらも、S氏は必死に情報収集を続けていきました。
課題のポイント
- スマートデバイスとウエアラブル端末を用いて、作業現場をシステム化したかった
- 社内にはスマートデバイス(Android、iOS)用のアプリケーション開発ができる人材がいなかった
- 現場からの要望に柔軟かつ速やかに対応するため、システム開発は内製化したかった
- OSバージョンアップのたびにシステムの改修を繰り返し、構築・運用コストが膨らむことは避けたかった