スマートフォンアプリ開発の課題に悩むも、OSのバージョンアップ対応に追われ…
生産性を向上した“業務システム向けクライアントアプリ開発・実行環境”の実力とは
アプリケーション開発ベンダー N社 ICT事業部
背景
業務アプリケーションの開発を手掛けるN社。最近はスマートフォンを使用した在庫確認などを行う営業支援システムや物流システムなど、業務アプリとしてのきめ細かな制御が必要となる開発案件の相談が多く、ICT事業部は対応に追われていた。上層部からは「もっと生産性を上げるように」と通達があったが、この分野ならではの課題もあり、早急な対策が望まれていた。
課題
アプリ開発の課題を解決して生産性を上げるためには、開発標準の見直しが急務だが…
スマートフォンアプリ開発は、近年急速に普及した技術分野ですが、同時にいくつかの課題が存在します。N社も、これらの課題に悩まされていました。まず、スマートフォンアプリを開発する際には、iOSとAndroidなど、プラットフォームごとに開発する必要があるのが一般的です。
ICT事業部のM氏はこう振り返ります。
「ネイティブアプリは、各プラットフォームに最適化されたパフォーマンスを実現できる反面、開発コストと時間が増加する傾向にあります。開発リソースが限られている当社には、大きな負担となっていました」
また、iOSとAndroidで異なるプログラミング言語を使用する必要があり、開発チームには複数のプログラミング言語に精通した人材が求められました。
「複数の言語に精通した人材は市場において希少であり、採用や確保が困難な場合も多いです。また、仮に採用できたとしても、育成には時間と費用がかかってしまいます。人材不足が深刻化する昨今、優秀な人材を確保して育成することは大きな課題でした」(M氏)
さらに、iOSやAndroidのOSは不定期にアップデートが行われます。また同様に、アプリ開発に使用されるSDK(Software Development Kit)、各種ライブラリ、フレームワークなどのツールも、頻繁にバージョンアップや更新が行われるため、開発チームは、常に最新の状態を把握し、対応していく必要がありました。
これらの課題を解決し、生産性を上げるためには、開発標準の見直しが急務でした。しかし、何をベースに、どう組み合わせるのがよいか検討がつかず、ICT事業部では今日も個々の案件でOSのバージョンアップ対応に追われていたのです。
課題のポイント
- 開発リソースが限られているためネイティブアプリの開発は大きな負担だった
- 複数言語に精通した人材の採用や確保は困難。育成にも時間と費用がかかった
- OSやツールのアップデートについて常に最新の状態を把握し対応する必要があった